長い夢を見てる感覚
今回は日記でも何でもなくただの戯言です。
唐突になる「長い夢を見てる」感覚。
「きついだろうけどずっと仕事がしたい」と思ってた浪人時代の感覚。
正直未だにハッキリと受かった感覚がない。
ずっとボーダーだったからボーダーあまり心配ない程度で受かったこともあったせいか余計に国家試験に受かった感覚がない。
本当に私なんかのレベルで受かってよかったのかとか、私は受かるレベルにあったのかとか研修中にたまに思う。合格してないときの私が聞いたら「何言うとんねんコイツ、受かってんだからなんだってええやん」ってなるような思考だけど、それくらい実感がない。
正直早起きとか嫌いだし体力的にきついことは嫌いだけど、それでも「働いてる」という感覚がなんというか…嬉しい！というよりは本当に働いてるんだな…という夢みたいな感じ。
勿論まだ体がこの生活に慣れてないし、環境の変化なのか睡眠不足なのかストレスなのか蕁麻疹もしょっちゅう出る。
「人より頑張ろう！」とか正直そういうのはもうないから空回りすることは今のところはないけどやっぱりまだ生活が慣れない。
とりあえず目の前の課題や目の前のことについていく感じ。
変に気合い入れてない分まだ精神的にはマシかもしれない。
と、体的にはそれなりにストレス反応は出てるし疲労感も当然あるんだけど、ふと我に返る時があって「働いてお金を貰ってる」という事実がたまに信じられなくなる。
やっと社会人になれた！働いてる！私は働いてる！！！と頭では思ってるんだけど。
なんかこういちいち頭の中で「夢でありませんように」と思ってしまう。
いやこんな疲労感ある長い夢あってたまるか、って思うけどｗ
嬉しいのです。
多分心底嬉しいのです。
ずっとずっと働きたかった。
肩身が狭かった。
未来が見えなかった。
国家試験が受かるまで決められないことも多かった。
国家試験が受かるまで我慢することも多かった。
私はずっと医者になれないかもしれないと思ってた。
医者以外に何の仕事をすればいいのかわからなくて途方に暮れてた。
結婚も子供も諦めなきゃいけないかもと思ってた。
やりたいことが何一つできないと思ってた。
親や家族に迷惑かけてるのが辛くて社会的に自立したくてたまらなかった。
もう後がないという状況がどんどん強くなっていった。
ずっと長い不安と先の見えない未来と戦ってた。
なんでも願い事が1つ叶うなら試験に受かるくらい頭を良くしてほしいと思った。
でもいざ受かると、私は別に頭は良くなってない。
私の何が変わったんだ？と。
だからこそ実感がないのだと思う。
でも今は未来を考えられるし、手探りにはなるだろうけど色んな人生を描ける。
とにかく社会人になれた、社会的に自立した。
それはきっと事実なのかもしれない。
かもしれないってのはやっぱり自分自身が受かった感覚がないせいなんだけど。
これから色んな責任とか色んな想いとか色んな経験とかして「医者になった」という感覚を覚えていくのかもしれないけど。
医者の仕事が辛くなったときは「働けてる喜び」と「自立した喜び」と「医者になれた喜び」と「未来を描ける喜び」を思い出せるようになれたらいいなぁとは思う。
当たり前に医師国家試験を通って、当たり前に医者になる人には多分わからないかもしれないけど私にとってやっぱり国家試験に受かることって本当に大きな前進だったのだと思う。
本当に医者になれたんだなぁ。
まあ、まだ何もできないけどｗ
でもこれから色んなことができるようになっていくんだろな。
色んな新しい勉強をしていく。
色んな経験をしていく。
色んな人と出会っていく。
あーー私の人生、本当諦めなくて良かった。
死ななくてよかった。
生きててよかった。
医者になれた。医者になれた。
私の手で救える命がある。
私の手で癒せるものがある。
私の口から癒やすための知識を教えてあげられる資格がある。
そのためにもっともっと実用的な勉強ができる。
やりたかった勉強もしてもいい。
私は医者になったんだ。
凄いなぁ…私。
良く頑張ったなぁ…。
辛かったなぁ。
医者になれて本当に良かった。
GW終わるのは正直嫌だけどｗ
それでも医者になれて良かった。
働けて良かった。
私はきっと今本当に幸せものだ。
色んなことを1つずつ学ぼう。
その1つずつが私の本当の糧になる。
やれることが増える。知識が増える。救える可能性が高くなる。楽にしてあげられる可能性が高くなる。
緊張も不安もあって当然。
はじめからうまくなんて行くわけがない。
それが医者なんだし。
それが社会人なんだし。
私は医者だ。
頑張らないけど頑張ろう。
どんな矛盾やねんｗと常々思う。
本当、良かったね、私。
良かった。
