なんてことない日常の記録

駆け出し医。できることを1個ずつ少しずつ増やし中。気ままに書くブログ。趣味話多め。記事長め推敲ほぼ無し。特に誰も得しないブログ。

解決策を考える

晶です。

 

こないだあることがあって解決策がわからず悩んでる。

 

ある疾患をAとする。

Aの大きなリスクにBという薬がある。

Aの治療にCがある。

 

こないだAの患者さんをみて、しかも結構色々あって…でもメインはA。

 

とりあえずBは中止!というところまでは頭は回ってた。

 

そのあと薬剤師さんからこの薬とこの薬がこういうことでAを増悪させるかも、と。あとこの薬とこの薬がこういう効果出すので…と伺い。

 

ああ、じゃあこの薬はこっち変えなきゃあかんな、その薬の量は?とか全身状態良くないし、他にこれは補正せなとか、食事これでええんかとか、何か増悪原因は?とか、まあ色々考えてやってたんです。

 

が、Cという基本の部分の治療薬を出し忘れてました(もちろんヒヤリハット報告レポート作成)。

 

やること多すぎてやること一覧表みたいなのを作ってメモまでして、優先順位とかまでつけてたのに、忘れてた。

 

後から指導医が気付いて「Cを出してないの?それはあかんな」と。すぐ処方したから大事にはならなかったけど。

少なくとも悪化はしてないけど、しまった、と思った。

 

やることが多いとテンパってしまう自覚があっていっぱいいっぱいになる自覚もあるから、やることが増えるたびにメモを書いてたのに。

 

正直なぜ治療薬を出すことが浮かばなかったのか?

 

考えてみたけど恐らく「Bをやめなきゃ」=「治療」になってた。

 

もちろん絶対的にやめなきゃいけない薬であったのは事実だし、治療の1つではあるし、それそのものは悪くないけど、それに気を取られすぎてた。

 

今は指導医がいて監視下にあるからまだいい。

 

でももしこれが一人だったら?

気付くのが遅かったら?

 

受け持ち少ないのにこのざま。

 

本当にこんなので何人も受け持ち持てるようになるの?

 

はじめて受け持つAの患者さんだししかも色々あったから勉強することも考えることも多かったのは事実だけど。

 

『やることは全部やった』と思い込んでる自分が凄く怖かった。

 

解決策を考えても『一度落ち着いて全体を見る』とか漠然としたもの。

 

でも、思い込んでるものってどう修正したら良いのだろう。

 

恐らく気付くとしたら途中で「悪くはなってないけどなんで良くならないんや?」と思って突然気付いて冷や汗パターンな気がする。

 

本当怖い。

これって皆通る道なの?それとも私だけ?

本当に怖くなった。

思いたくないけど、もしかしてADHDが悪さしてる?

 

徐々にこういう人にはこれしようとか、対処に慣れてきて心に余裕できたら恐らくこういうことは少なくなる自覚がある。

同じ疾患で同じことはあまり起きないだろうとも思う。痛恨すぎたから。

 

人だからミスするのは当たり前。後からこうすれば良かったとか皆思うこと、と色んな先生から聞いてはいた。

 

わかってはいるけど、本当に怖くなった。

 

ADHDって一般的には注意力散漫が言われてるけど、それなりに凄く患者さんのことに全身全霊で取り組んでるつもりだった。過集中になりすぎるくらい。

あと思い込みも強い方だと思う。

環境への適応力も低いと思う。

ついでにストレス耐性も私は低いけどそれが特性なのかはわからない。

でもそれを全部ADHDのせいにしたくない…。

工夫して対策して、なるべく仕事に支障出ないようにしたい。

 

だからこそ頑張ってる。

上の先生達から「ちょっと勉強やりすぎ」と言われている。時間外はしてないけど、出勤中は常にフルで働くか勉強してるから定時上がりでもヘロヘロになって帰ってる。

 

もちろん勉強が楽しいのもあるし興味があるからっていうのもあるけど、それくらい不安が強くて、いっぱいいっぱいになってる証拠でもある。

 

次は同じ人を診たらこうしようとか、これを考えられるようにしようとか。

いっぱいいっぱいになるのが凄く精神的に辛いから勉強してる。

 

環境や新しいことに適応する能力が低いから新しいことは凄く緊張してしまう。

その緊張を少しでもやわらげようとする。

 

今回Aについての勉強は並行してやってたのに、なぜかCをしなかった。

色んなことに追われてわけわからなくなってたのは事実。

少なくともその患者さんについて色々調べてやってたのは本当なんだけど…。

ただ正直、あれもしなきゃ、これもしなきゃはどう考えても注意力散漫してる。

周囲の意見に凄く意識を持っていかれるのも特性らしくて、薬剤師さんに飲み合わせの薬について意見してくれたのも恐らく原因の一つだったとは思う(その人が悪いわけではない)。優先順位がおかしいと、今考えるとわかるけど。その時はその薬をなんとかしなきゃ、でいっぱいになってた。

 

解決策って何がある?

今後こうならない保障なんてない。

 

ああ、本当に怖い。

自分のミスが患者さんの不利益に直結するんだと、肌で感じた。

 

思い込みを変えることは多分できない。

 

でもきっと何かあるはずだ。こういうことをなるべく防ぐ方法が。

 

例えば

①リスクと治療は予めいろんなことをやる前に別々に書き出しておく

とか

②注意すること、やってはいけないことを書き出しておく、とか。

 

やるべきことは、いつも書いてたけどその内容は思いついた順に書いてたからそれをちゃんとシステム化しないと私みたいなのはだめかもしれない。

慣れるまではこういうことを一つずつ意識してやるしかないかもしれない。大切なことを忘れるのが凄く怖い。

 

Aの疾患→aの症状→AAの症候→AAへの対症療法

Dの疾患→dの症状→Aの増悪

Dの治療→Aの増悪

 

とか、色々複合してくることなんか今後よくあると思う。

今回もそんなパターンだった。

複雑になればなるほど、考えることは増えてくるしわけがわからなくなってくる。

 

そういうときこそ一個ずつ整理して、気をつけていかないと。

 

プロブレムリスト作ってても今回こういうことが起きた。

 

適性を考えたときに私はやっぱり医師としての適性はないように思えた。

でも適性ないからって諦めたりできないし、だからこのままでいいやとも思わない。

 

一個ずつ工夫するしかないんだ。

 

とりあえず、明日からは『やるべきこと』以外にも『やってはいけないこと』も書き出してみよう。

 

今後新しい患者さんを受け持って治療するときも、システム的に考えてみよう。

①リスクはないか?

②メインの治療は?

③禁忌は?注意することは?

④使う薬の副作用は?制限は?

⑤併存病との兼ね合いは?

今思いつくのはそれくらいだけど。

 

一個ずつやろう。

 

適性がない、だけで片付けられたくない。

やるだけやって、それでも私は医者をやるべきでないと思ったらその時考えよう。

今は丁寧に積み重ねる。

あと色々勉強するのはやめよう。

一つずつだ。必要なことから消していこう。

 

 

頭と心の整理のためだけの記事。

誰得。